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【展覧会】国立近代美術館 眠り展:アートと生きること ゴヤ、ルーベンスから塩田千春まで

国立近代美術館 眠り展:アートと生きること ゴヤルーベンスから塩田千春まで
May be an image of outdoors
 
オディロン・ルドンの作品何点かと、アンリ・ミショーのメスカリン素描(幻覚剤をキメて描かれたもの)が展示されているのを目当てに見に行った。
ゴヤはすべて版画。
 
ルドンの『ゴヤ讃』が期待どおり素敵だったが、他に写真家楢橋朝子の作品、水面スレスレからの風景を捉えたシリーズが、とてもインパクトがあり素晴らしかった。
例えば山中湖、如何にも観光地然として見えるであろうはずの湖岸に浮かぶアヒルボートが、水面から捉えられることで「向こう側の眺め」として完全に異化されたものとしてたち現れている。そのことに驚くと共に、そのような異質な眺めを生じさせる水面の側が、決して特別なものではなく、何処にでもあり何時でも入場可能なものであることにも改めて気付かされる。
 
考えてみれば、極めて身近にありながら非日常や死へのインタフェースにもなっている、という意味で、眠りも確かにそのようなものであるに違いない。
 
表紙のタイポグラフィが良かったのもあり図録も購入。

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眠り展_図録