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近松秋江『青葉若葉』に見る世の中の進歩

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近松秋江『青葉若葉』p.50
 
やがて辨當(べんたう)の折を窓外に投げ棄てるころには列車は尾張の平野もいつしか通過して、参遠の野を驀進していつた
「黒髪」で知られる近松秋江の「青葉若葉」─短編集か随筆集か、近松私小説作家であるが故にその辺は曖昧である─を読んでいたところ、「車窓」の題で大阪から東京への列車の旅を書いた話しの中で、駅弁のガラを窓から投げ捨てており、大正期にはそのようなスタイルであったことが伺われた。
少し調べてみたら漱石三四郎」にも出てくるらしくやはり割と一般的だったっぽい。
 
 
というわけで世の中は良くなっています。